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VW 「ティグアン」BMT特集

フォルクスワーゲン「ティグアンTSI BlueMotion Technology」特集

コンパクトSUVに前輪駆動&1.4 TSIツインチャージャーで軽快感を手に入れた。

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■フォルクスワーゲン「ティグアン」とは?■

フォルクスワーゲン「ゴルフ」のプラットフォームを使用して登場したコンパクトSUV。2007年のフランクフルトモーターショーにてデビューし、翌年の東京モーターショー2008にて、ジャパンプレミアとなった。同社のプレミアムSUV「トゥアレグ」に引き続き、第二弾のSUVとして、日本でも人気を博し、販売から一年で3000台を超えるセールスを記録した。

■新グレード「ティグアンTSI BlueMotion Technology」■

今回試乗したのは、新たに加わった「ティグアンTSI BlueMotion Technology」。メーカー主催のプレス試乗会にて、箱根周辺の試乗を敢行。エンジンは、1.4リッターツインチャージャーのTSIエンジンで、格好はどうみても“ヨンク”だが、前輪駆動。この前輪駆動モデルには、スポーツサスペンション、各部の空力パーツ、18インチホイール、バイキセノンランプなどスポーティな「ティグアンTSI BlueMotion Technology R-Line-Package」も選択できる。

■エクステリアチェック■

コンパクトSUVと呼ばれる「ティグアンTSI BlueMotion Technology」だが、クルマを停め、じっくり観察すると、マスの効いた押しの強い顔つきは、上質感を備えながらも、迫力満点。カタログや写真で見るより、実車を実際にみれば、その高級感に驚かれることだろう。

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全幅は1810mm。押しの強い顔つきは、実車をみれば相当な迫力を感じる。

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全長は4430mmと短い。最小回転半径は5.7mと取り回しも良好。

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全高は1710mm。リアの灯火類も最近のVWのトレンドを取り入れている。

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タイヤは前後共に235/55R17とワイドなものを装備する。

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フロントキャリパーは独「Ate」社製フローティング式。ベンチレーテッドディスクは大口径。

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リアはブレーンディスクにフローティングキャリパーを装備。同じく独「Ate」社製。昨今のフォルクスワーゲン車は、ブレーキフィーリングが、改良され、昔の輸入車のように踏めば踏むだけ効くというものになった。そのため、カックンブレーキになる事は無い。

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前輪駆動車であるが、車高が持ち上げられ、悪路でも分け入る事が出来る。

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フロント:マクファーソンストラット(スタビライザー付)、リア:4リンク(スタビライザー付)のサスペンションを採用。黄色のショックアブソーバーは、独「ザックス」社製。

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「Start/Stopシステム」やブレーキエネルギー回生システムを備えた「 BlueMotion Technology」のエンブレムが新たに貼られた、新グレード「ティグアン」。

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大口径のツインエキゾーストエンドを採用。静粛性は高い。

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名機CTHユニットは、直列4気筒DOHC16バルブインタークーラーターボ+スーパーチャージャーのツインチャージャーユニット。最高出力150ps(110kW)/5800rpm、最大トルク24.5kg・(240N・m)/1500~4000rpm。総排気量1389cc。JC08モード燃費はSUVでは最高の14.6km/リットルを記録。

■灯火類をチェック■

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スタイリッシュなヘッドライトユニット。「ティグアンTSI BlueMotion Technology」はベースモデルであるため、ヘッドライトはハロゲンであるが、優秀なレンズカットのため、照射性能は高い。

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ポジションランプは、フォルクスワーゲンのトレンドである、L字形状を採用。

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テールランプユニットは最近のフォルクスワーゲンのトレンドでL字状に発光する。光源は電球式。

■インテリアチェック■

乗り込みシートに腰を下ろすと、アルカンターラとファブリックの組み合わされたシートは、何とも肌触りがよく、実に心地よいもの。身体に吸い付くようにホールドする感じは、独特なもので、大陸的な距離を走行しても、疲れは最小限。メーター類などは基本的に「ゴルフⅥ」と共通だが、フォントが丸文字風に変更。また、エアーコンディショナーの噴出し口は、それぞれツインになっており、「ティグアン」だけの空間に仕上げられている。また、本国では発売されている新型「ゴルフⅦ」同様、スイッチ一つで、パーキングブレーキの作動、解除が行える、エレクトロニックパーキングブレーキは、全車標準装備。停車時でもブレーキがロックされているため、街中や坂道でも、重宝するシステムだ。

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アルカンターラとファブリックの組み合わされたシート。手触りが心地よい。

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後席もサルーンのような広さを誇り快適。全席の背後にテーブルが設置されている。

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基本的に「ゴルフⅥ」と共通であるが、フォントが丸文字風に変更している。夜間はホワイトのLEDによって鮮やかに浮かび上がる。常時点灯式を採用。独「VDO」社製だ。

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特徴的なエアコンの噴出し口は、それぞれツインになっている。フォルクスワーゲン純正のカーナビゲーション「712SDCW」は標準装備。使い勝手もよく、ITSスポット対応。USB、AUX、MP3、i-podなど多岐のデバイスに対応している。

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2ゾーンフルオートエアーコンディショナーを装備。左右のスペースをそれぞれ独立した温度設定が可能。またセンサーが内蔵され、排気ガスなどを感知すると自動的に内気循環に切り替わる。

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上部にETC車載器、下部に映像、音声入力、そしてUSBポートが備わる。

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センターコンソールは「ティグアン」の独自デザイン。収納スペースも大きい。

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6速に変更されたDSGは、車体重量を考慮して冷却性の高い湿式を採用した。

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今後のフォルクスワーゲンに採用されるであろう、エレクトロニックパーキングブレーキを装備。自動的に解除できるので、坂道発進などや街中でも役に立つ。

■インプレッション■

試乗会場がワインディングの聖地「箱根」という事もあり、ワインディングを中心のインプレッションを行った。試乗会場を出るまでは、1.4リッターに150ps、1540kgの車体重量ともなれば、力不足を想像するのも無理もないが、試乗会場を出て普通にアクセルを踏んでも、グイグイと引っ張り速度を持ち上げていく。このエンジンは、たった1500rpmという低回転から、最大トルク240Nmという2.5リッターエンジン並のトルクを生み出し、4000rpmまで最大トルクを維持するため、峠道の急勾配でも、何のストレスも感じない。6速に変更されたDSGは、通常のモデルより車重が重いため、冷却性に優れたオイルによる湿式を採用。変速時のスムーズさは、トルクコンバーターを採用した一般のオートマチックトランスミッションと遜色はなく、滑らか。それでいて、ストレートで一気に加速したい時は、鋭い加速も容易に手に入れることが出来る。
試乗会場から数キロで、タイトベントが連続するコースがあるが、背の高いSUVであることなど忘れるほど、楽しめるハンドリングで、意外な程クイックだ。また、鼻先が軽いため、このコーナーいけるかな?とオーバースピードで進入しても、涼しい顔をして、駆け抜けてしまう辺りは、ライバルのBMW 「X3」も真っ青だ。また、ロールやピッチングも最小限。それでいて乗り心地は、突き上げ感もなく、その辺のサルーンよりもいいのでは?と思うほど。

「ティグアンTSI BlueMotion Technology」には、「Start/Stopシステム」やブレーキエネルギー回生システム、そして、巡航中にアクセルペダルから足を浮かすと、エンジンとトランスミッションを切り離して鉄道のような慣性走行を行う「コースティング走行モード」が備わり、JC08 モード燃費は、14.6km/LとこのサイズのSUVでは、最高の省燃費性を誇る。

四輪駆動のスタイルをした前輪駆動の「ティグアンTSI BlueMotion Technology」は、とても洗練されたクルマだ。走破性は四輪駆動の比ではないが、SUVの利便性を生かして、都市から、郊外まで快適に走れる魅力的な一台だ。

VW-715c0-78719.jpgフォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 http://www.volkswagen.co.jp/


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