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BMW「328iGT」試乗記

BMW328iグランツーリスモMスポーツ試乗記(短評)

ハッチバックの実用性を備えたロングツアラー。

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全高は1510mmとセダンより5センチ高いが、クーペのような美しさ。

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3シリーズセダンより200mmも長い、4825mm。

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3シリーズファミリーであるが実際にはかなりの存在感がある。

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ブルーにペイントされた4ピストン対向キャリパーは強力だ。

 

BMW3シリーズは、セダン、ワゴンボディのツーリング、ハイブリッドとファミリーを構築してきましたが、グランツーリスモを最後に加え、実に豊富な選択が可能なクルマになりました。

今回の試乗はメーカーの広報車を借用し、3グレードある中の中間に属する「328iグランツーリスモ」に試乗してきました。
エクステリアは、3シリーズファミリーのなかでは最大で、4825×1830×1510mm(全長×全幅×全高)もあります。ハッチバックの実用性に広大なラゲッジルームを備え、520L-1600Lまで積載が可能。リアシートはまるでリムジンのようなレッグスペースを持ち大柄な方でも余裕で足を組めるほどです。ここまで解説しますと実用性重視の3シリーズといった感を受けますが、巨大なキドニーグリルを備えた強面に、大口径ホイール、クーペのような曲線を描くルーフラインとある意味3シリーズファミリーでは最も押しの強いクルマといえます。全高は1510mmとセダンに比べ50mmほど高く、クロスオーバー風ですが、シートに収まってしまえば、3シリーズセダンと大きな違いは感じられません。各種スイッチ類の配置やロジックも共通ですが、明るく開放的なインテリアは実に居心地のいい空間です。


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「328iグランツーリスモ」は、直列4気筒DOHC 2.0リッターツインスクロールターボエンジンを搭載し、最高出力245PS、最大トルク350Nmを発生させます。

試乗は市街地とメインはハイウェイ。早速乗り出してみました。

トランスミッションはトルクコンバーターを用いた8速ATですが、信号でスタートする瞬間は、ややもっさりという印象を受けました。確かにこのクルマは、1.7tもありますが、245PSもあるのですから、十分のはずです。もう少しアクセルを踏み込んでみると、今度は、ターボパンチが炸裂し、一気に加速。市街地での速度調整は筆者だけかもしれませんが、意外とさじ加減が難しい。
また、大口径のランフラットタイヤからは、ダイレクトにダンピングを伝え、街乗りでは、硬いという印象でした。

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ハイウェイでは、クルマの印象が一転します。街中では2000rpm以上、回転を上げられず、あまりそのフィーリングに好印象を持てませんでしたが、3000rpm辺りからトルクがモリモリと湧き上がり、決して軽くないボディを滑らかに加速させていきます。アクセルを深く踏み込めば7000rpmあたりまでシャープに吹け上がり、抜けのいい快音と共に、BMWらしいスポーティな印象をドライバーに与えてくれます。また、巡航性能も極めて高く、ロングホイールベースと相まって直進安定性は特質。シャカリキにアクセルを踏むのではなく、100km/h、1800rpmでゆったり流すのが、このクルマには似合うと感じました。「グランツーリスモ」は、フロントタイヤ後方の「エア・ブリーザー」と呼ばれるエアダクトが装備されており、ブレーキの放熱のほか、ホイールハウス内に流入する空気の流れを正常化し、排出。これにより、Cd値は0.29とゴツイエクステリアからは想像も付かないほど、空力特性に優れています。事実、メーターの指針が、日本離れした数値を指していても風切り音がほとんど耳に届かないのは、驚きました。試乗を終え、改めてこのクルマを眺めると、存在感満点のエクステリア、実用性に長けたインテリア、スウィートなエンジンと、3シリーズファミリーの中でも「これイチバンじゃない」と思えるほど、気に入りました。

 

 emblem_BMW.jpgビーエムダブリュー株式会社 http://www.bmw.co.jp/jp/ja/


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