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アウディ新型「S3」試乗記

アウディ新型「S3スポーツバック」試乗記(短記)

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全幅は1785mmとライバルの「ゴルフR」より少々絞られる。(取材車両はアウディジャパン広報車)

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ライバルはフォルクスワーゲン「ゴルフR」である新型アウディ「S3」。アウディの「A3」ファミリーは、日本国内にジャストフィットするボディサイズを提唱している。確かに「ゴルフ」よりコンパクトでありながら、質感はしっかり、アウディ。その中でも最もホットなモデルが「S3」です。

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全長は4335mmと十分コンパクト。専用の18インチホイールが目を引く。

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大人しいエクステリアであるが4本出しのエキゾーストエンドが迫力モノ。

■エクステリア■

真っ赤に塗られた新型「S3」は全幅が1800mmを越えるクルマが多い中、1780mm、全長は4335mmとコンパクトサイズ。“S”を冠していますが、エクステリアは大人しく、物々しい空力学パーツも見当たりません。まさに“羊の皮を被った狼”的なクルマといえます。

灯火類はアウディらしく、LEDを多用しています。おなじみのポジションランプはヘッドライトユニットを囲むようにライン状に発光。発光ムラも皆無で国産車のそれとは一線を画します。ターンシグナル、テールライトもLED。国産車が大人の事情で採用できないターンシグナル(ウインカー)も前後ともに切れの良いLEDが視認性を高めています。

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サポート性の優れた本革シートに腰を下ろし、インテリアを観察すると、各スイッチ類やメーターなどもアウディならではの高い質感を実感できる。イルミネーションも「ゴルフ」では、細部までホワイトになってしまったが、空調をはじめ各部のスイッチは、アウディの伝統であるレッドイルミネーションは踏襲されている。また、リアシートの居住性も高く、ラゲッジルームも広大。使い勝手も細部まで考慮されています。

■インプレッション■

スタートボタンを押しエンジンを始動させると、大人しいエクステリアとは裏腹に、腹に響く乾いた重低音サウンドがキャビンに響き、軽くクリッピング(空ぶかし)をすると、周囲に盛大なサウンドが響き渡るほどです。これは、すでに試乗を終えた新型「ゴルフR」より迫力モノといえます。

ドライブセレクトは、5種類を選択出来ます。「ダイナミック」「コンフォート」「自動」「個別」「効率」とありますが、このクルマの性能を最大限に発揮させる「ダイナミック」をセレクトし試乗スタート。

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6速「Sトロニック」のマナーは素晴らしく、街中で大人しくスタートする場合は、トルクコンバータ式のような滑らかさ。2000回転ほどでシフトアップをし、“S”を感じられるのは、「ボウォーン」と常に耳に届くエキゾーストノートである。長時間ですと、クルマ好きではない方では、少々耳障りに感じる程の音量です。

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日本仕様は280馬力と「ゴルフR」と同じ。トルクは4リッタークラスを絞り出す。

ハイウェイに出ると弾丸のように猛進します。通常は、ほぼ前輪駆動に配分されていますが、瞬時に後輪側にも駆動を配分。「ブウォーン、バフッ!」というやりすぎのサウンドと相まり、手元のクロノグラフでは5秒で時速100km/hに到達。最高出力280ps/5100-6500rpm、最大トルク38.8kgm(380Nm)/1800-5100rpmを発揮する2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ は、本国仕様では最高出力300psを発揮しますが、排ガス規制の関係で日本仕様は20馬力ほど抑えられますが、(ゴルフRも同じ280馬力)4リッター級の38.8kgmという大トルクを1800~5100rpmという広範囲で発揮するため、どこからアクセルを踏んでも、シートに押し付けられる強力な加速を得られます。また、タコメーター内には、ターボの過給圧を表示するブースト計を新たに装備されました。

ワインディングでは、笑いが止まらなくなるほど楽しい。ロックtoロックは2回転ほどのクイックなステアリングレシオとターボラグの少ない直4ターボエンジン、そこから絞り出される280psのパワー、そして、クアトロ・・・。

ストレートで猛ダッシュをし、ダイレクトな6段Sトロニックの電光石火のシフトダウン。強力なブレーキを武器にタイトコーナーに飛び込び込み、ヒラリ、ヒラリとコーナーをクリアしていく。この軽快感はまるで、ルノースポールが手掛けた「クリオ(日本名ルーテシア)」のような、まさにハンドリングマシーンといえます。

大人しいエクステリアに「ゴルフR」を凌ぐハンドリング、そして迫力のあるエキゾーストノート。アウディ新型「S3」。一度乗ると、虜になります。

m_emblem_audi-15040.jpg アウディ ジャパン株式会社 http://www.audi.co.jp/



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