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VW新型「ゴルフ」試乗Vol,2

フォルクスワーゲン新型「ゴルフ」(ゴルフ7)試乗Vol,2

Golf TSI Highline Test Drive

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現在、国内に導入される新型「ゴルフ」では、最上級モデルとなるGolf TSI Highline(ハイライン)1.4 リッターTSI エンジンは、従来のターボ+スーパーチャージャーのツインチャージャーからシングルチャージャーに変更され、新たに気筒休止システム、アクティブシリンダーマネジメントシステム(ACT)をヘッドに搭載し、ツインチャージャーの最大トルク240Nmを上回る250Nm/1,500-3,500rpm を実現。「ベスト ニューエンジン」賞を受賞した。2時間弱の試乗時間が与えられたため、ハイウェイを中心のインプレを敢行。東名高速を区間往復をした。

■エクステリア解説■

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Golf TSI Highline(ハイライン)のみに装備されるLEDポジションランプも顔付きを一層、精悍なものに変貌させている。「ゴルフ6」の全高1485mmから、新型「ゴルフ」は1460mmへ車高は抑えられた。ロー&ワイドという印象を与える。

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新型「ゴルフ」の全長は、4265mmと延長された。(「ゴルフ6」は4210mm)また、ホイールベースも60mm延長され2635mmとなった。Golf TSI Highline(ハイライン)では、ブラックポリッシュの17インチアルミホイールが純正で装備される。

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この角度が最も「ゴルフ」らしいといえるだろう。幅広のCピラーは、「ゴルフ」の伝統として、踏襲。

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エッジを効かせたヒップは、アグレッシヴな印象を見るものに与える。Golf TSI Highline(ハイライン)では、エキゾーストエンドは大口径の2本だしとなる。

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新型「ゴルフ」全車には、ライセンスプレート下部に写真のような大型のレーダーセンサーが装備される。これにより、全速度域で前方のクルマとの距離を測定。ドライバーが危険回避を行わない場合、自動的にブレーキを掛ける。また、設定した速度で先行車両との車間距離を保ちながら追尾するACCを装備。しかし、飛び石がヒットしたら平気?と余計な心配をしてしまった。

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ギアをリバースに入れるとVWエンブレムがリトラクタブルし、カメラが表れる。センターコンソールに映像を映し出し、安全確認をサポートする。

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使用燃料は全車「ハイオク」仕様。燃料タンクは、若干小型化され50リットルとなった。(燃費が向上したので巡航距離は大幅に向上。)キャップはセンターロックと連動し、蓋を押せば開く。

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Golf TSI Highline(ハイライン)では、ブラックポリッシュの7J×17インチのアルミホイールが純正装備される。タイヤサイズは、225/45R17でプレリP7を履く。

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「Ate」社製フローティングキャリパーの容量も大型化された。アウトバーン速度域からも余裕を持ってクルマを停止させる。

■サスペンション比較■

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Golf TSI Highline(ハイライン)のリアサスペンション。スタビライザー付き4リンクを採用。ショックアブソーバーは、「モンロー」社製。

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Golf TSI Comfortline(コンフォートライン)のトレーリングアーム。スタビライザーは装着されない。シンプルであるが、上質感は失われていない。ショックアブソーバーは、「ザックス」社製。

■灯火類解説■

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Golf TSI Highline(ハイライン)の最大の特徴は、白色LEDを使用したポジションランプ。日中でも直視できない程、明るい。ムラのないコの字の発光は、一見の価値アリ。

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Golf TSI Highline(ハイライン)に標準装備のバイキセノンランプ点灯。バイキセノンランプを点灯しても、ご覧のとおり、LEDポジションランプは、浮き上がるほどだ。ユニット内に装備されたクロームメッキのアクセントと相まって迫力のある顔付きに。

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ターンシグナルランプはハロゲン式。写真では確認が難しいが、ライトユニット内側にもLEDのアクセントが、点灯している。

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リアコンビネーションランプ。エンジン停止時。

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ヘッドライト点灯時のテールランプは、同社のトレンドを取り入れている。

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ブレーキランプは、両脇が別系統で明るく点灯する。

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プレーキランプ+ターンシグナル点灯。

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全ての灯火類を点灯した様。バックランプは、中央下部が点灯する。

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サイドターンシグナルはLEDを採用。光ファイバーの原理でこれまでに比べ広範囲に照射される。

■「ベスト ニューエンジン」賞を獲得した新設計1.4Lエンジン■

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Golf TSI Highline(ハイライン)に搭載する1.4 リッターTSI エンジンは、従来のターボ+スーパーチャージャーのツインチャージャーからシングルチャージャーに変更され、新たに気筒休止システム、アクティブシリンダーマネジメントシステム(ACT)をヘッドに搭載し、ツインチャージャーの最大トルク240Nmを上回る250Nm/1,500-3,500rpm を実現。また従来採用していた鋳鉄製シリンダーブロックは今回アルミ製に変更され、ボディの軽量化等もあいまって大幅な安全装備の充実にも関わらず、車重は先代TSI ハイライン比で20kg 軽量化された。燃費も19.9km/ℓとエコカー減税100%(免税)を達成し、ハイパフォーマンスと低燃費を高い次元で両立することに成功した。最高出力は140PS/4500-6000rpm、最大トルクは250Nm(25.5kgm)/1500-3500rpm。

■インテリア解説■

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ゴルフ史上最高品質を誇るインテリアは細部に渡り100%刷新された。フロントシートはもちろん、リアシートのレッグスペースも過去最高の広さを誇る。シートの素材も、グレードによって様々用意される。写真は「シェトランドレザー」

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「Golf TSI Highline」(ハイライン)では、「ゴルフ」としては初となるパワーシートが装備され、設定は全て電動となる。

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通常でも380リッターの容量を持つラゲッジルーム。後席は60:40で倒す事が可能で、最大1270リッターもの広大なスペースが出現する。

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Golf TSI Highline(ハイライン)は、メーターハウスにもダッシュボードに貼られるピアノ素材で高級感を醸し出している。メーター類も新設計。独「VDO」社製を採用している。「ゴルフ6」に比べ、繊細なデザインとなり、全てのモデルは260km/h表記となる。

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ドライバー自らが走行中に撮影したためブレはご勘弁。(よい大人は真似しないで)2気筒を休止した状態。「2シリンダーモード」と日本語で表示される。

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信号にて停止すると即座にエンジンは停止する。ディスプレイ内右上部のマークがスタート/ストップ機能の作動状態を表示。

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本革巻きステアリングには、7速DSGを操るパドルシフトを備える。

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ステアリング左側には、クルーズコントロールの操作スイッチが並ぶ。

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ステアリング右側にはオーディオ操作やハンズフリーフォンの操作が可能。

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ヘッドライトスイッチは使い勝手のよいダイアル式が踏襲された。

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サイドミラー角度調整レバーは刷新。自動格納や曇り取り機能も集約。センターロックスイッチは手前に装備。夜間は「ゴルフ6」のレッドから、ホワイトの透過照明になった。

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「ゴルフ6」の斜めの設置から、普通になってしまったパワーウインドウスイッチ。

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鮮明に新型「ゴルフ」のイラストが表示される画面。日本語対応で、オーディオから車両詳細設定までこの画面で操作が可能。Golf TSI Highline(ハイライン)はピアノブラックで高級感を演出。

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車両の詳細な設定も日本語表示となり、スマートフォンの感覚で設定可能。

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Golf TSI Highline(ハイライン)はプッシュスターターにてエンジンを始動させる。

■インプレッション(短評)■

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Golf TSI Highline(ハイライン)は、7速DSGのシフトレバー右にプッシュスターターボタンが存在する。クリック感のあるボタンを押せば、やや長めのクランキングと共に、1.4Lエンジンが目覚めた。「ゴルフ」のエキゾーストノートといえば、やや篭りがちの湿った音質という印象があったが、軽やかなサウンドで、静粛性も極めて高い。

早速、試乗会場から滑り出すと、これまでの「ゴルフ」とは思えない上質感に感銘を受けた。まるで同社の上級モデル「パサート」にでも乗っているかのような滑る感の発進マナー、そして市街地でも、17インチ45%扁平のタイヤを履いているにも関わらず、「ゴツゴツ」といった感触は皆無で、見事にダンピングが抑え込まれている。この感触は、歴代全ての「ゴルフ」に試乗経験のある筆者でも始めて味わうものだ。Golf TSI Highline(ハイライン)は、“猫足”を表現するのが相応しい。

信号で停止すると、気が付かない間にエンジンが停止している。そして、ブレーキから足を浮かすと即座にエンジンが始動するわけだが、再始動時のレスポンスは1.2Lエンジンの方が自然だ。またこのGolf TSI Highline(ハイライン)に搭載される1.4Lエンジンは、気筒休止システム、アクティブシリンダーマネジメントシステム(ACT)を搭載しているが、4気筒から2気筒になった瞬間はメーター内の「2シリンダーモード」という表示で確認しないとまるで気が付かない。2気筒走行は頻繁に行われ、平坦路を流れに乗って流しているときなどは、ほとんど2気筒といっても過言ではない。また、アクセルを踏むと4気筒走行になるが、その時のショックなども皆無で、やはりメーター内の表示で初めて確認するほどだ。

Golf TSI Highline(ハイライン)のサスペンションは常に上質。まるで、メルセデス・ベンツの「Cクラスセダン」とタメを張れるほど。コーナーにハイスピードのまま飛び込んでも、車体挙動変化は驚くほど少なく、路面に張り付いたままロールやピッチングなどまるで感じさせないまま、どっしりと安定している。正直ここまで安定していると、国産同クラスは、オモチャに感じてしまうほど完成度が高い。

試乗時間は、2時間弱用意されていたため、近くを通る東名高速を何往復走行してみる事にした。5.8インチモニターから、「ドライビングプロファイル」機能を呼び出し、「スポーツ」を選択。これで、エンジン/シフトプログラム/ステアリングフィール/アクセルレスポンスを変更可能。

ETCレーンを抜け、アクセルを踏みつける。しかし、雑な感や荒っぽさは微塵もなく、上質感は保たれたままだ。「スポーツ」に選択された制御により、ステアリングはどっしりと安定し、エキゾーストノートも「コーンッ」と抜けの良いものに変わっていることが分かった。1.4Lエンジンは 最高出力140PS/4500-6000rpm、最大トルクは250Nm(25.5kgm)/1500-3500rpmを発生。25.5kgmというトルクは、自然吸気エンジンの2.5Lエンジンと同等のため、速くて当たり前だが、空いた高速道路でフルスロットルをくれても、ジェット機が離陸するようにシートバックに抑え込まれ、スーットと上質に加速していく。速度計に指針に目をやると、口には出せない速度にあっさり到達している。これで十分!後に上陸する高性能な「GTI」はやりすぎかも?と思ってしまった。あまりに上質で、安定感のある走りに、このまま京都あたりまで疾走していきそうな気分になってしまった。今後、メーカーの広報車両を長期借用を行い、ロングインプレッションを敢行する予定だ。

全幅は1800mmとワイドで、低く抑え込まれたロー&ワイドボディは、追い越し車線でも、優位で前方を走るクルマは、皆、素直に道を譲ってくれた。この存在感は、もう「ゴルフ」を超越しているといえる。

文句の付けようがない新型「ゴルフ」であるが、インテリアにモニターが2個存在しているのは少々目がうるさい。車両設定やオーディオをコントロールする「Compositin Media」は、新型「ゴルフ」全車に採用され、生産もドイツで行われている。これにナビゲーションが収まれば、すっきりするのだが、5.8インチとインダッシュとしては小型。現在はパイオニア製のナビゲーションがとりあえず空調ルーバーに押し込まれているが、秋以降にはインダッシュになる予定だ。また、Golf TSI Highline(ハイライン)では、エンジンを物理キーで始動するモデルと、筆者が試乗したプッシュスターターが混在していた。これもいずれ、後者に統一されることであろう。

新型「ゴルフ」は、40年の歴史の中で、最も革新的な「ゴルフ」である。是非、6月25日に全国の販売店で実車に触れれば、驚くことだろう。

関連記事:

新型「ゴルフ」Comfortline(コンフォートライン)試乗記

http://s-togawa.blog.so-net.ne.jp/2013-06-05

新型「ゴルフ」実車詳細情報

http://s-togawa.blog.so-net.ne.jp/2013-05-22

新型「ゴルフ」プレス発表会レポート

http://s-togawa.blog.so-net.ne.jp/2013-05-21

 

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