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VW「ザ・ビートルカブリオレ」特集

フォルクスワーゲン「ザ・ビートルカブリオレ」特集 細部を写真で解説

さよならビートル。現在、駆け込み購入殺到。以前執筆の特集記事を再編集。

新緑の中を頬を撫でる風を受けながら流す最高の贅沢。キュートなカブリオレといえばやはり「ザ・ビートルカブリオレ」しかないだろう。今回は、フォルクスワーゲングループジャパン協力の元、新緑の甲斐路を走ってきました。

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撮影協力:ぶどうの丘

フォルクスワーゲン「ザ・ビートル・カブリオレ」は、「ビートル」のオープンモデルとしては、初代「ビートル(1949~1980)」、「ニュービートル(2003~2011)」に次ぐ3代目のモデルです。

2013年春に日本市場に投入された「ザ・ビートルカブリオレ」。21世紀に生まれた「ビートル」としては、フォルクスワーゲンの最新技術を惜しみもなく投入して完成。この「ザ・ビートルカブリオレ」をメーカーの広報車両を個人的に10日ほど借用し、取材を敢行しました。

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先代「ニュービートルカブリオレ」の全長4130mm×全幅1735mm×全高1500mmに比べ、「ザ・ビートルカブリオレ」は、全長4270mm×全幅1815mm×全高1485mmとボディが一回り大きくなり、これまでのキュートなクルマというイメージから、男性のファーストカーとしても似合う、精悍さがプラスされたといえます。特に80mmもワイド化された全幅の存在感は圧倒的で、スポーティな要素も十分です。元々、定評のあるエクステリアデザインですが、クラシカルなソフトトップとの組み合わせも素晴らしく、開けても、閉めてもそのスタイリングは、絵になります。
オープンで流しますと、周囲の視線は痛いほど感じます。信号で停止していると、小学生の列や、横に並んだ観光バスから手を振られる事は日常茶飯事。なんか、いつもの道を走るのも愉しくさせてくれるクルマです。

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フルオープンにすると、リアの小ぶりなウイングが目に止まる。シルバーの枠がスポーティーな印象だ。

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ステップはご覧の通りかなり張り出している。筆者の取材ではオーナーが一番擦りやすい部位なので、購入された方はくれぐれもご注意を。

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エキゾーストエンドは一本だし。サウンドもクルマのキャラクターに見合い、軽快で心地よいサウンドを届けてくれる。

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専用アルミホイールに16インチタイヤ。扁平率は60%。乗り心地は固めながらも、突き上げ感などは皆無である。前後共に215/60R16。

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フロントブレーキは先代より大型化されたAte製フローディングキャリパーに通風式ディスクを備える。

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後輪はプレーンディスクにフローティングキャリパーを備える。

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フロントブレーキキャリパーは片押し式であるが、カックンブレーキではなく、じんわりと踏力に見合って制動が立ち上がるタイプである。

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フロントフェンダーには、細かいところにも真剣なクルマ造りが窺い知れる。ブレーキを効率よく冷却する挿入口が設けている。

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フロントサスペンションは、ザックス製。マクファーソンストラット(スタビライザー付)。

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リアサスペンションはモンロー製。4リンク(スタビライザー付)。

●灯火類解説●

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ポジションランプ点灯。半月状のLEDは眩しいほどである。

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バイキセノンランプロービーム点灯。

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バイキセノンランプハイビーム点灯。パッシングも受け持つ。

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ターンシグナルは電球式。ボディ下部であるが視認性は高い。

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ターンシグナル+フォグランプ点灯。

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ミラー内蔵型ターンシグナルはボディ同色。

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高効率レンズで広範囲に照射されるもの。

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テールランプ点灯。

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テール+ブレーキランプ点灯。

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ターンシグナル点灯。

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バックランプ点灯。(全ての灯火を点灯させた状態。)

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ボディ一体のハイマウントストップランプはLEDで視認性も高い。

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ライセンスプレートランプは色温度の高い白色LEDである。

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給油口はセンターロックと連動。開錠の状態で蓋を押すとキャップが表れる。無鉛プレミアムガソリン指定でタンク容量は55リッター。

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リアトランクを開ける際には、VWのエンブレムにおもむろに指を押し込む。電動でロックが解除される。

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トランクスペースは225L。先代モデルに比べ25L程拡大している。

●50km/h以下なら走行中でもオープンに●

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頭上に設けられたレバーを引くとオープン/クローズを行える。空と自分のものにするまでに掛かる時間はたった9秒である。イラストも一目瞭然。

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上記の動きがたった9秒で完了する。

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数々存在するクルマの中でも、オープンが似合うクルマは「ザ・ビートル」だろう。

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万が一の車両転倒時には、アンチロールバーが瞬時に飛び出し乗員を守る。

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個性的なインテリアは「ザ・ビートル」の専売特許。デニムブルーのパーツで彩られている。また、フォルクスワーゲン純正ナビゲーションシステム「712SDCW」も純正装備。ipod、iphoneをはじめ、mp3、WMAといった音楽データも再生可能としており、ITSスポット対応と最新のシステムを搭載しています。オシャレで定評のあった大型メーターもデザインが刷新され、目盛りに帯が加わり、よりスポーティな印象を与えます。ただ、装備が充実している同車だけに、ステアリングに、7速「DSG」のパドルシフトや、オーディオコントロールが装備されないのは、少々残念に思いました。

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質感の高いスポーツレザーシート。シートヒーターも装備される。

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リアシートも適度な傾斜をつけたことで、大人が4人でオープンエアークルージングを楽しめる。

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リアシートレッグスペース前にもドリンクホルダーを装備。DC12Vソケットも備える。

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サイドポケットはベルトで固定する。このような部位がさり気なくオシャレだ。

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ボディ同色パネルの小物入れ。シルバーのレバーを押すと開く。

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容量は小ぶりであるが、下には、大容量のグローブボックスを備える。

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グローブボックス内には、音声/映像端子とUSB端子が備わる。

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ETCカード挿入口もグローブボックス内に備える。

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2ゾーンフルオートエアコンを備える。

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7速の乾式DSGは、小気味良いレスポンス。

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ドリンクホルダーや小物入れも充実している。ラバー仕上げで滑り止め防止効果が施してある。

●計器解説●

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マニエッティ・マレリ製の計器類は「ザ・ビートル」の専用設計。

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デザイン性、視認性を両立したメーター類。ホワイトLEDの透過照明は美しい。

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スピードワーニング表示。

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運転時間表示。

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瞬間燃費表示。

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スタート/積算の燃費表示。

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走行可能距離表示。

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トリップ表示。

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積算走行距離。

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平均速度表示。

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デジタルスピードメーター表示。

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油温計表示。

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水温計表示。

●エンジン解説●

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ボンネットは持ち上げ、昔ながらのつっかえ棒で固定する。

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直列4気筒SOHC8バルブインタークーラーターボは、1197cc。最大出力105ps(77kW)/5000rpm、最大トルク17.8kg・m(175N・m)/1500~4100rpm。

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オイルフィルターも整備性の高い位置に取り付けられる。

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冷却水リザーバータンク。

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バッテリーは保温用のカバーを装着。

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オイル点検はレベルゲージを引き抜く一般的なタイプ。

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オイル注入口には、異物混入防止の形状となっている。

●インプレッション●

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「ザ・ビートルカブリオレ」には、215/60R16サイズのアルミホイール&タイヤを装備しています。以前筆者が試乗したクーペタイプの「ザ・ビートルレザーパッケージ」には、17インチが純正でしたので、やや乗り心地が硬いという印象がありましたが、クラシカルな「ザ・ビートルカブリオレ」には、16インチがベストマッチ。今時珍しい60扁平のタイヤもエアボリュームたっぷりで、しなやか。ロードノイズも最小限に抑えられています。

街中では、相変わらず1.2Lという小排気量であることは信じられないほど。7速「DSG」を「D」レンジにセレクトしたまま、ごく普通にアクセルを踏んでも、「シューン」と涼しい顔をして素早い加速を演じ、数倍の排気量を持つセダンなどもカンタンに置き去りにできるほど。ターボ特性は、「ザ・ビートル」同様、ややドッカンターボなところがありますが、この格好には、そのくらいの遊び心は必要であると感じました。
このレビューを記す前に、連続して「ビートル」の歴史を追って来ましたが、先代の「ニュービートル」の2.0Lエンジンに比べても、素早い加速力は、この1.2Lエンジンに軍配が上がります。

 

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ハイウェイでも活発な印象は変わりません。本線への合流では、シャカリキにアクセルを踏まなくても、瞬く間に時速100km/hに到達。ワイドなボディは、どっしりとした安定感で、感心させられますが、ステアリングのギアレシオが少々クイック過ぎるため、(ロックtoロック2回転少々)オーディオ操作などでステアリングから手を離すと、思った以上にクルマが横方向に移動していることがありました。追い越しの際には、小排気量の弱点もあります。「D」レンジのままでは、思った程の加速が望めないこともありますが、7速「DSG」をマニュアルモードにし、高回転に保てば、これまた1.2Lとは思えない追い越し加速を体験する事ができます。また、長い上りが続くステージでは、このクルマより数倍も排気量があるクルマですら、速度が伸びず喘いでいますが、(例として、中央道談合坂周辺)4100rpmまで持続するトルクとターボパワーがグイグイ速度を持ち上げ、10%を超える勾配にも関わらず、メーターの指針が示す速度に驚いたほどです。ただ、このようなフルスロットルに近い走りをしますと、折角の省燃費性能も著しく低下してしまいます。

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ワインディングでは、1815mmの全幅が気になるところですが、急な上りでも「DSG」を駆使すれば、パワー不足は感じません。フルオープンでは、これまで聞こえなかった乾いたエキゾーストノートや過給音が、適度な刺激となります。また、リア4リンクのサスペンションの動きがしなやかで、タイトコーナーをハイスピードで進入しても挙動は驚くほど安定しています。ただ、あまり攻め込みますと60%扁平のコンフォートタイヤが悲鳴を上げますので、このクルマは、頬を撫でる風を満喫しながら、流す姿が最も似合うといえます。


気になる燃費ですが、都内を平均速度30km/h程度で走っても13キロ代をマーク。高速道路を一定の速度で走れば、カタログデーター17.6km/l(JC08モード)を凌ぐ数値をたたき出す事も可能です。

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m_VW-715c0-78719-45ffe.jpgフォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社http://www.volkswagen.co.jp/

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