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シトロエン C3 試乗記

シトロエン C3 試乗記

奇抜すぎるコンパクトカーは唯一無二

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2002年に初代C3がデビューして以来、350万台以上がグローバルで販売されたシトロエンのベストセラーカーがC3です。。初代、2代目と比較的丸みを帯びたエクステアデザインだったのに対し、3代目はボディもワイドになり、かなりアグレッシブなデザインに生まれ変わりました。

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全長×全幅×全高:3995×1750×1495mm/ホイールベース:2535mm


今回もメーカーの広報車両をお借りしてハイウェイを中心に試乗してきました。
一時はグループ会社のプジョーと差別化が少ない時代もあったが、現在は、シトロエンの個性回帰、いや、それ以上の異質感満載です。その昔シトロエン「BX-GTi16V 5MT」というマニアックなシトロエンを所有していた筆者には、常に目が離せないブランドの一つであります。

さて、このC3のエクステリアで特徴的なのは、前後ドアにエアバンプと呼ばれる樹脂製パーツが取り付けられています。
エアバンプはその名のとおり中空のパーツで、ちょっとした衝撃があっても衝撃をやわらげるバンパーとしての役割も果たします。本格的に衝突や衝撃を対象としたパーツではありませんが、そうした演出がされている。つまり、遊び心がたっぷりと詰め込まれているというわけです。また、上下に分割されたヘッドライトは他ブランドには無いデザインです。

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前後ドアにエアバンプと呼ばれる樹脂製の衝撃吸収素材が使われている。

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タイヤサイズ:205/55R16/(前)マクファーソン・ストラット式(後)トーションビーム式

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ドアハンドルは旅行カバンをモチーフとしている。

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インテリアでまず目に入ったのは、ドアハンドルで旅行カバンをモチーフしたという演出がされていて、こういうところに他社のデザイナーが出来そうで出来ないアイデアがシトロエンであると感じました。
ベンチシートにも見えるシートの感触は“ふんわり”、という独特のもので、古くからのフランス車好きも納得の座り心地です。また、シート生地は高級な本革やウールでこそありませんが、ツイードのようにざっくりとした手触りのファブリックを用いつつ、アクセントカラーのレッドが生地の一部に配されていたり、ステッチにあしらわれたりといった工夫が凝らされています。
水平基調のダッシュボードをぐるりと取り囲むようにあしらわれる赤いトリムも独自の空間を演出。


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物理スイッチを極力減らし、センターコンソールのタッチパネルで空調やオーディオ、車両設定などを行うのですが、走行中のブラインドタッチは厳しい部分もあり、この辺りは、物理スイッチでもいいのでは?と思ってしまいました。

メーターは、ちゃんと指針が存在する物理メーターで、どことなく懐かしいデザインが往年のシトロエン乗りの心を奪われました。(その昔は、べリア、イエガーといったメーターブランドのロゴが盤面に刻印されていたのですが、現在は、複数のメーカーが組み上げているため、ブランドの刻印は姿を消しました。)


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試乗コースは高速道路がメインのため、アクセルを踏み込んでいくと、エンジン性能は必要にして十分です。アクセル開度がパーシャルだと、2000rpmから2500rpmくらいでどんどんシフトアップするのですが、少しアクセルを踏み込めば、積極的にシフトダウンも行われるため、車線変更時の加速も迅速。例えば80Km/h~100Km/hまでの加速は、身体を柔らかなシートに押させられるほどパワフルな一面もありました。100km/hでのエンジン回転は約2000rpmとハイギアードです。

直進性を含む高速安定性の高さはシトロエンの伝統を見事に踏襲し、クイックなステアリングに軽く手を添えているだけで、矢のように走ります。これは、間違いなくコンパクトカーではベストであるといえるものです。
低速では、やや硬く感じた足回りですが、80Km/hを超えると実にしなやかになり、どこまでも安楽に走って行けそうな感覚になります。


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搭載されるエンジンは1.2リッター3気筒ターボで、最高出力110ps/5500rpm、最大トルクは205Nm/1500rpmを発揮。6速AT(EAT6)と組み合わされます。

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燃料消費率も18.7km/L(JC08モード燃費)と素晴らしく、ライバルと比較しても遜色のない装備軍とこの奇抜なデザイン。これだけでも価値のあるクルマといえます。


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追記:CITROENの思ひ出

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筆者とシトロエンとの付き合いは実は古い。写真は、当時の「箱根ターンパイク」に通い詰めていた頃のもので、25年近く前の写真。 「BX GTi16V」というマニアックなクルマと2年半の時間を共にした。直列4気筒1.9L DOHC 16V+5MTと組み合わされ、150PS弱を発生させた。Peugeot 「405Mi16」と同ユニットは、「クウォーン」という快音と共に、意外なほどの速さを発揮。フランスデビル社のマフラーも装着し、こんなクルマで国産車の走り屋さんを追い回していた・・・。

今考えると、20代前半でこのクルマに乗っていた事を考えると、昨今ワカモノのクルマ趣味離れをつくづく痛感する。



c.jpgシトロエンhttps://www.citroen.jp/home.html


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