メルセデスベンツE400ハイブリッド試乗記
メルセデスベンツ「E400ハイブリッド」試乗記
LEDを多用した前衛的なフロントマスクはEセダンと同様。
「Eクラスセダン」のハイブリッドモデルである「E400 HYBRID AVANTGARDE」の広報車両をメーカーより借り受け試乗をしてきました。
新型の「Eクラス」は一応、マイナーチェンジということになっていますが、2000箇所以上の変更が敢行され、顔つきも大きく変わりました。また、モデル数はなんどセダン、ワゴンを含め全21タイプも選択できます。軽く記しますが、E250」(2リッター直4ターボ)、「E300」(3.5リッターV6)、「E300 4MATIC」(3.5リッターV6)、「E350」(3.5リッターV6)、「E350ブルーテック」(3リッターV6ターボ)、「E400ハイブリッド」(3.5リッターV6+モーター)、「E550」(4.7リッターV8ターボ)、「E63 AMG」「E63 AMG 4MATIC」「E63 AMG S」「E63 AMG S 4MATIC」(いずれも5.5リッターV8ターボ)という具合です。
中でも、このラインナップで特殊なモデルといえばやはり「E400 HYBRID AVANTGARDE」。
メルセデスでは他に「Sクラスハイブリッド」がありますが、ミディアムクラスのハイブリッドの注目は高いといえます。3.5リッター直噴V6(306ps/6500rpm、37.7kgm/3500-5250rpm)との間にクラッチが新設され、新型「E400ハイブリッド」は短距離なら(距離1km、35km/hまで)モーター走行が可能です。モーターの出力は、20kW(27ps)/250Nm(25.5kgm)。システム総合出力は337psとパワフルですが、JC08モード燃費は15.2km/リッターを記録。
◇ハイブリッド臭くない◇
電子キーをホールに差込みエンジンを始動させるロジックを行っても、エンジンは始動しない。モーターとエンジンの効率を表示する大型モニターがモーターによる走行可能であることを示す。
アクセルを踏むと、音もなく、1900kgのボディが滑り出した。しばらく平坦路であったため、モーターを動力としながら、市街地を滑るように走ることができた。信号でのスタートでアクセルをやや深く踏むと、すぐさま3.5リッター直噴V6エンジンが目覚め、上質な本革シートに身体が押さえ込まれるような力強い加速を演じてくれる。
ハイウェイではモーターとの競演で、システム総合出力は337psで走るため、新しく変わった前衛的な顔つきに見合った豪快な加速で、スピードメーターの白い盤面を速度計の指針がストレスなく日本離れした速度域まで到達します。
巡航状態になるとセイリングモードとなり、エンジンの停止・再始動を繰り返しますが、その動作にドライバーが気がつかない程、滑らかでした。
また、ハイブリッド車に多く採用されている電気式CVTなどを採用せず、メルセデス自慢のシフトパドル付き「7Gトロニック・プラス」が装備されていえるため、積極的にシフト操作し、アバンギャルド仕様のスポーティな足回りと相まって走りを楽しんでいる自分がいました。こんなハイブリッド車はこの「E400 HYBRID AVANTGARDE」が初めてです。
ブレーキも世間のハイブリッド車のスポンジーな踏み心地とは無縁で、4ピストン対向キャリパー(フロント)が強力に速度を削り、踏み心地も、踏力に比例して自然に制動が立ち上がるものでした。
ハイウェイを中心に結構飛ばしましたが、総合燃費は13.5km/lと1900kgの車体重量のクルマがはじき出す数値としては、立派なものです。
メルセデス・ベンツ日本株式会社http://www.mercedes-benz.co.jp/