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アウディ「RS7」試乗記

アウディ「RS7スポーツバック」試乗記

560PS!!美しいエクステリアに秘められたエキサイティングマシーン

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 アウディ「A7 スポーツバック」のハイパフォーマンス版となる「RSシリーズ」が加わった。今回は、2014年に国内に導入されたばかりのシリーズ最上級になる「RS 7 スポーツバック」をアウディジャパン様の広報車両を借用し、ハイウェイを中心に走ってきました。

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優美なエクステリアの中にもハイパフォーマンスカーが潜んでいる。

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灯火類はすべてLEDを採用している。全幅は1910mmとワイド。

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LEDヘッドライト点灯。さらに強面の顔つきに変化する。ハイウェイで道を譲らないクルマは皆無。

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全長は5010mmとロング。佇む姿はエレガントである。

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サイドのシェイプラインが優美さをさらに引き立てている。

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リアの灯火類もすべてLEDを採用している。野太い排気音は迫力満点。

■エクステリア■

アウディの子会社である「クワトロGmbH」が手掛ける究極のアウディというだけあり、眩いボディからは只ならぬオーラーが漂っています。4ドアクーペである5ドアハッチバックのボディーは、「A7 スポーツバック」の優美さを踏襲しながらも、スーパースポーツ以上の動力性能を有しているとは、眺めている時点では想像もつかない程上質です。

ライバルは、BMW M6グランクーペ、ポルシェ・パナメーラ・ターボ、メルセデス・ベンツCLS63といったところですが、動力性能は、この「RS 7 スポーツバック」が最も優れています。

この優美なエクステリアをしばらく観察すると、国内では正直その大きさは圧倒的です。ボディーサイズは5010×1910×1425mm(全長×全幅×全高)もあるのですから。しかし、その曲線美は、細部まで惚れ惚れするほど。国産高級車にある間延びした感など皆無で、鑑賞領域といえます。

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275/30 ZR21という市販乗用車最大級の口径を誇る。

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独自形状のディスクローターはウェーブディスクローターを採用。アウディのみである。

ただ、このクルマが究極のアウディである事は、細部からその正体がバレます。275/30 ZR21という市販乗用車では、最高口径サイズを装備し、冷却性を考慮した、5スポークブレードデザインの「ハイグロスブラックアルミホイール」、「RS」の刻印が入った6ピストンキャリパー、「ウェーブディスクローター」を締め上げるブレーキシステムを見ると、このクルマがスペシャリティカーであることを実感せずにはいられません。

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ハニカムパターンステッチを施したスポーツシートに身を収めても、“モノモノしさ”はなく、あくまで高級サルーンの趣ですが、320km/hまで刻まれたスピードメーターや、リアルカーボンパネルを各部にあしらったことにより、らしさを感じ取ることができます。

■インプレッション■

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シフトレバー横に設けられたスタートボタンを押しエンジンを始動させると、「クワトロGmbH」が手掛けるV型8気筒DOHC 4.0リッターツインターボエンジンが荒々しく目覚め、優美なボディラインとは裏腹に野太いサウンドをアイドリングから周囲に響かせます。

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このエンジンは、最高出力560PS/5700-6700rpm、最大トルク700Nm/1750-5500rpmというスーパーカーも真っ青のパワーを絞り出します。

いきなり高速道路に飛び出すのも如何なものかと思い、街中を流すことに。このスペックだけ聞くとシグナルスタートの度に、ドライバーが強烈な加速Gに襲われ疲れるのでは?と思いますが、まるで「ジャガーXJ」のように滑らか。

DRC(ダイナミックライドコントロール)付きRSスポーツサスペンションプラスには、コンフォート、オート、ダイナミックの3つモード選択ができますが、オートのままでも、21インチという硬いタイヤを履いていることなど微塵も感じさせず、乗り心地は非常に良い。

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トランスミッションは、トルクコンバーター式の8速ティプトロニックを採用したことで、骨っぽさもなく、いつの間にかシフトチェンジが行われている。また、幹線道路の低負荷状態では、方バンクを休止して4気筒走行を頻繁に行い、560馬力ながらJC08モード燃費は10.4km/Lを実現しています。

またアイドリングストップ機能も備えますが、例として、信号でエンジンが停止し、再始動の際にV型8気筒エンジンが大迫力で吼えるので、思わず頻繁なゴーアンドストップを繰り返す市街地では、機能そのものを切ってしまった。

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日本の高速道路に踏み入れるのは禁断ともいえるこのクルマ。合流地点で重めのアクセルを踏み込むと、緻密に制御を行う四輪駆動システムクアトロが最適なパワーを路面に伝え、ホイールスピンは皆無。V型8気筒DOHC 4.0リッターツインターボエンジンは、「バリバリ・・・」というエキサイティングなサウンドを放ちながら、瞬きをしている間に日本の法定速度に到達していた。2070kgというヘビーウェイトにも関わらず、スーパースポーツも凌ぐもので、0-100km/h加速は3秒台後半。
さらにアクセルを踏み込むと、赤い速度計の指針が怖ろしい勢いで上昇し、口では言えない速度まであまりにあっけなく到達していましたが、正直、わが国では必要のない領域が多いのも事実です。
最高速度は、リミッター作動で250km/hに抑えられますが、オプションで、リミッターを解除すれば、実に305km/hという最高速度を記録することも可能ですが、日本国内では不必要なものです。

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時には、高級サルーン、時にはスーパーカーの性格を持ち、気難しさなど皆無で安楽。やはり「RS 7 スポーツバック」もマイ新幹線という表現が似合います。


 

  m_emblem_audi-15040.jpg アウディ ジャパン株式会社 http://www.audi.co.jp/



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